![]() メマンチンの製造方法及び中間生成物
专利摘要:
本発明は、1-アミノ-3,5-ジメチルアダマンタン塩酸塩(メマンチン)を製造する全工程における中間生成物である、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンの製造方法に関する。ここで、該方法は以下の工程を含む:(a) 1,3-ジメチルアダマンタンを濃硫酸及び濃硝酸を含む酸混合物と反応させる工程であって、(gで測定される)1,3-ジメチルアダマンタン1重量部あたり、(mlで測定される)硫酸が1から6体積部で使用される、工程;(b) 工程(a)から得た脱プロトン化1,3-ジメチルアダマンタン1モルあたり1から5のモル当量に変化する量のホルムアミドを、工程(a)から得た溶液と反応させて、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンを得る工程。工程(b)において、ホルムアミドのモル量に対する、全酸、すなわち硫酸のモル量及び硝酸のモル量をあわせたもののモル比は、少なくとも1.5であり、温度は少なくとも50℃である。本発明は、また、中間体NFORMを加水分解する手段を用いて、1,3-ジメチルアダマンタンからメマンチンを製造する全工程にも関する。 公开号:JP2011514372A 申请号:JP2011500120 申请日:2009-03-19 公开日:2011-05-06 发明作者:カルラ・デ・ファヴェリ;ジョルジョ・ガッロ;フロリアン・アントン・マルティン・フーバー 申请人:メルツ・ファルマ・ゲーエムベーハー・ウント・コ・カーゲーアーアー; IPC主号:C07C231-08
专利说明:
[0001] 本発明は、1-アミノ-3,5-ジメチルアダマンタン塩酸塩(メマンチン塩酸塩、メマンチンHCl; 以下「メマンチン」)を製造する全工程における中間生成物である、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタン(以下:「NFORM」)の製造方法に関する。] [0002] 本発明に従って、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンの製造方法は以下の工程を含む: (a) 1,3-ジメチルアダマンタンを濃硫酸及び濃硝酸を含む酸混合物と反応させる工程であって、(gで測定される)1,3-ジメチルアダマンタン1重量部あたりに、(mlで測定される)硫酸を1から6体積部で使用する、工程; (b) 工程(a)から得た脱プロトン化1,3-ジメチルアダマンタン1モルあたり1から5のモル当量に変化する量のホルムアミドを、工程(a)から得た溶液と反応させて、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンを得る工程。] [0003] 本発明に従って、工程(b)において、ホルムアミドのモル量に対する、全酸、すなわち硫酸のモル量及び硝酸のモル量をあわせたもののモル比は、少なくとも1.5である。] [0004] さらなる実施態様において、工程(b)におけるホルムアミドに対する全酸の比は2:1から5:1の範囲にある。] [0005] さらなる実施態様に従って、工程(b)において温度は少なくとも50℃である。さらなる実施態様に従って、前記温度は50-65℃の間である。] [0006] 本発明は、また、工程(a)及び(b)から得た中間体NFORMを加水分解する手段であるさらなる工程(c)を含む、1,3-ジメチルアダマンタンからメマンチンを製造する全工程にも関する。] [0007] メマンチンは中程度の親和性を有するNMDA-受容体アンタゴニストであり、様々な疾病、特に中等度から重度のアルツハイマー病及び緑内障を治療するための医薬として使用される。メマンチンはまた、オピオイド依存症、全身性エリテマトーデス、鬱病、強迫神経症、耳鳴り、神経障害痛及び広汎性発達障害を治療するために試験され、場合により用いられる。本発明の方法に従って製造されるメマンチンはこれらのいずれに対して、及び全ての他の想定される適応症に対して使用可能である。] 背景技術 [0008] US 5 061 703はアミノアルキルアダマンタンの製造のための一般的方法を開示する。合成は3つの工程を含む:元素状の塩素または臭素でアルキルアダマンタンのハロゲン化;ホルムアミドでハロゲン化アルキルアダマンタンのホルミル化。最終的な酸加水分解は、様々なアミノアルキルアダマンタンを生じさせる。] [0009] この方法は、有害な及び有毒な試薬(特に塩素または臭素)を使用し、合成は典型的には大過剰の重要な試薬を必要とする。これは、とりわけ、環境的及び経済的視点から、かなりの量の、望ましくない廃棄物を産生する。] [0010] 強酸及びホルムアミドを使用する1,3-ジメチルアダマンタン(1,3-DMA)から得られるN-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンの直接製造のための別の方法は、L. Wanka, C. Cabrele, M. Vanejews, and P.R. Schreiner in Eur. J. Org. Chem. 2007, 1474-1490によって記述される。] [0011] US 5 061 703 WO 2007/101536 A1] 先行技術 [0012] L. Wanka, C. Cabrele, M. Vanejews, and P.R. Schreiner in Eur. J. Org. Chem. 2007, 1474-1490] 発明が解決しようとする課題 [0013] 同様の方法は、WO 2007/101536 A1に開示される。しかし、これらの刊行物に記述される方法は、依然として複数の欠点を有する。これらの方法は元素状の臭素の使用を避けているが、全工程は、大過剰なホルムアミド(63モル当量)、硫酸(22モル当量、1,3-DMA1重量部あたり8体積部)、及び硝酸(1.8モル当量)を使用し、これらの全てが、ワークアップ(working-up)手順を通して処理され及び/または持ち込まれる必要があるので、依然としてかなりの廃棄物を出す結果となる。加えて、大量のハロゲン化有機溶媒が、混合物から生成物を抽出するために、前記方法において使用されなければならない。さらに、クロマトグラフィーによる追加の精製工程が発表されているが、それは、工業的スケールにおいては経済的な見地から実行可能なものではないであろう。] 課題を解決するための手段 [0014] 記録された先行技術を踏まえて、前述した問題のいずれか、特に有害化学物質の使用を避け、または最小化する、1,3-ジメチルアダマンタン(以下、「1,3-DMA」)から出発する、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタン(1-ホルムアミド-3,5-ジメチルトリシクロ[3.3.1.1.3,7]デカンとしても知られ、以下、「NFORM」と記述される)を製造するための改良方法を提供することが本発明の一目的である。さらなる目的においては、この方法はハロゲン化の工程が関与しない。] [0015] メマンチンまたはその中間体生成物の製造の間に生成される廃棄物及び/または未利用の化学物質の量を最小化させることが別の目的である。メマンチンまたはその中間体生成物に関して、収量及び/または選択性及び/または生成物の品質を最適化させるか、または改善させることが、さらなる目的である。] [0016] 別の目的に従って、改良された収率/選択性/生成物の品質は、メマンチンの製造方法において、商業上/工業上の使用にまでスケールアップさせた場合、すなわち、キログラムスケールでの、または数百キログラムスケールでのバッチが関与する場合に、特に明白である。] [0017] これらの目的及び他の目的は、以下の工程を含む、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンの製造方法により解決される: (a) 1,3-ジメチルアダマンタンを濃硫酸及び濃硝酸を含む酸混合物と反応させる工程であって、(gで測定される)1,3-ジメチルアダマンタン1重量部あたりに、(mlで測定される)硫酸を1から6体積部で使用する、工程; (b) 工程(a)から得た脱プロトン化1,3-ジメチルアダマンタン1モルあたり1から5のモル当量に変化する量のホルムアミドを、工程(a)から得た溶液と反応させて、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンを得る工程。] [0018] 本発明に従って、工程(b)において、ホルムアミドのモル量に対する、全酸、すなわち硫酸のモル量及び硝酸のモル量をあわせたもののモル比は、少なくとも1.5である。さらなる実施態様において、ホルムアミドに対する全酸の比は2:1から5:1の範囲にある。] [0019] 本発明の別の実施態様に従って、工程(b)において温度は少なくとも50℃であり、代替的な実施態様では、50-65℃の範囲にある。] 図面の簡単な説明 [0020] 本発明に従った実施態様を示す図であり、1,3-DMAカルボカチオン溶液及びホルムアミドが、混合容器(バッチ様式)に同時に添加されるのを示す図である。 カルボカチオン溶液及びホルムアミドが同時に連続フロー反応器に添加されるのに従った、別の実施態様を示す図である。] [0021] 本発明は、工業的スケールで実施するのが実行可能であるNFORMの製造方法に関する。] [0022] 本発明は、2つの工程を含む:第1の工程である工程(a)において、1,3-DMAを濃硫酸及び濃硝酸と反応させる。いずれの理論またはメカニズムに拘束されることは望まないが、この工程は、1,3-DMAのカルボカチオンを生成させることを意味する。第2の工程である工程(b)において、1,3-DMAのカルボカチオンをホルムアミドと反応させてNFORMを生じさせる。] [0023] ] [0024] 以下において、工程(a)及び工程(b)に関する特定の実施態様の詳細な説明が与えられる。] [0025] 工程(a):硫酸及び硝酸の濃度 一実施態様に従って、濃硫酸は90重量%から98重量%、さらには94重量%から98重量%の濃度範囲において使用される。] [0026] 一実施態様に従って、濃硝酸は60重量%から70重量%、さらには65重量%から70重量%の濃度範囲において使用される。] [0027] NFORMの製造方法において、一定量の水の存在は、それが工程(a)において使用される酸由来であろうと、またはいずれか他の起源由来のものであろうと、1,3-DMAをカルボカチオンに変化させるのには有害ではない。従って、本発明に従う方法は、油剤(oleum)及び無水酸の使用を避けることを可能にする。] [0028] 工程(a): 温度 本発明の一実施態様において、工程(a)は-10℃から50℃の温度で実施され、さらなる実施態様では、0℃から10℃の温度である。] [0029] 工程(a): 1,3-DMAに対する硫酸の比 本発明に従って、出発物質1,3-DMAに対する過剰の硫酸は、工程中の酸性廃棄物量を最小化させるために減少させるべきである。本発明に従って、(gで測定される1,3-ジメチルアダマンタン1重量部あたり) mlで測定される硫酸1から6体積部を使用する。] [0030] さらなる実施態様において、(mlで測定される)3から5体積部の硫酸を、(gで測定される)1,3-DMA1重量部あたりに、使用する。] [0031] 特定の機能的な理解に拘束されることは望まないが、硫酸は工程(a)における溶媒及び試薬の両方として機能しているように思われる。] [0032] 実験室規模では、3つの成分を混合させる特定の態様は重要ではないが、工業的スケールでは、安全上の理由のために、激しく攪拌された1,3-DMA/硫酸の二相性混合物中への硝酸のゆっくりとした添加が利用される。] [0033] 工程(a): 1,3-DMAに対する硝酸の比 本発明の一実施態様に従って、硝酸は、(1,3-ジメチルアダマンタン1モル当量に対して)0.5から2モル当量の範囲において使用される。さらなる実施態様では、1モル当量の1,3-DMAあたり0.6から0.8の範囲にあるモル当量の硝酸が使用される。] [0034] 本発明に従って、第2の工程である工程(b)において、ホルムアミドを工程(a)の溶液と反応させる。何らかの理論またはメカニズムに拘束されることは望まないが、この工程において、求核ホルムアミドは、工程(a)において生成されるカルボカチオンを攻撃し、それにより望ましい中間体生成物であるNFORMが生成されると考えられる。] [0035] 工程(b): 工程(a)から得た1,3-DMA-カルボカチオンに対するホルムアミド(試薬)のモル比先行技術において(例えばWO 2007/101536において)開示される手順は、脱プロトン化1,3-DMAとの大過剰のホルムアミド、すなわち63モル当量のホルムアミドで混合させる工程を必要とする。典型的には、工程を工業的スケールで実施する場合、温度及び試薬の添加速度(用量制御)などのパラメーターが安全性及び品質/規制面にとって欠かせない。しかしながら、綿密に、定められた過剰のホルムアミドを使用し、温度を厳密に制御し、(工業的スケールで要求されるように)試薬の添加速度を制御して用いることにより、先行技術の手順を適用すると、1,3-DMAからNFORMへの低変換のみが観察された。] [0036] 先行技術の教示に反し、本発明に従って、脱プロトン化1,3-DMA(すなわち1,3-DMAカルボカチオン)の量に対する化学量論量のホルムアミドまたはわずかに少し過剰のホルムアミドのいずれかが使用される。] [0037] 一実施態様に従って、使用されるホルムアミドの量は1から5モル当量の範囲である。] [0038] 本発明のさらなる実施態様に従って、1.5から3モル当量のホルムアミドが使用される。] [0039] ホルミル化の工程(b)において使用されるホルムアミドの量を減少させることは、環境上の見地から望ましいばかりでなく、カルボカチオンの中間体生成物であるNFORMへの変換、及び結果として、1,3-DMAのメマンチンHClへの全体的変換を驚くほどに改善させることが発見された。さらに、過剰量のホルムアミドが最小化されれば、ワークアップ工程も促進される。] [0040] 工程(b):ホルムアミドに対する全酸のモル比 1,3-DMAカルボカチオンに対するホルムアミドの比の関連性に加えて、ホルムアミドに対する、「酸」のモル量の比がNFORM形成のために重要であることが発見された。] [0041] ここで、用語「酸」は、硫酸のモル量+硝酸のモル量(「全酸」)であることを意味する。] [0042] ホルムアミドに対する、全酸のモル比は少なくとも1.5であることが必要であり、そのことが、1,3-DMAのNFORM(N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタン)への十分な変換へとつながる。さもなければ、1-ヒドロキシ-3,5-ジメチルアダマンタン及びO-ホルミル-1-オキシ-3,5-ジメチルアダマンタンなどの主要な望ましくない副生成物が形成されることが発見されている。] [0043] 本発明の一実施態様に従って、ホルムアミドに対する全酸の比は2から5の範囲にある。WO 2007/101536に記述される先行技術の方法は代わりに酸が不足して使用される。] [0044] 工程(b):ホルミル化の温度 工程(b)のホルミル化反応(ホルムアミドとのカルボカチオン反応)の反応温度もまた関連するパラメーターである。本発明の一実施態様に従って、少なくとも50℃の温度が採用されて中間体NFORMが形成される。この温度以下では、1-ヒドロキシ-3,5-ジメチルアダマンタン及びO-ホルミル-1-オキシ-3,5-ジメチルアダマンタンが主に形成されると考えられる。] [0045] この発明の一実施態様に従って、混合段階の間、温度は50℃から65℃までに維持される。より高い反応温度(70℃を超える)は不純物の形成へとつながる可能性を有する。] [0046] 工程(b):混合様式 工程(b)におけるホルムアミドとのカルボカチオンの混合は、少なくとも3つの異なる様式で実施されてよい:(i)カルボカチオンへのホルムアミドの添加、(ii)ホルムアミドへのカルボカチオンの添加、または、第3の選択肢として、(iii)二成分の同時(simultaneous(concurrent))混合。最初の2つの様式は、生成物の形成を導くが、また、所要の温度で望ましくない副反応へとつながることが発見された。] [0047] 理論またはメカニズムによって拘束されることは望まないが、ホルムアミドを添加しながら(添加様式(i))長時間加熱すると、カルボカチオン溶液は(部分的に)不純物へと分解するであろう。また、酸性カルボカチオンをゆっくりとホルムアミドに添加すると(添加様式(ii))、ホルムアミドは一酸化炭素とアンモニアに分解するであろう。] [0048] 従って、本発明の一実施態様に従って、混合様式は、カルボカチオンとホルムアミドの両方を1つの同じ(common)容器中へと同時または並行(concurrentまたはsimultaneous)添加することである。この同時または並行添加は、(図1に描写されるように)回分式様式または(図2に描写されるように)連続フロー方法のいずれかによって成し遂げられてよい。] [0049] 回分式様式では、本発明の一実施態様に従って、混合/反応時間は0.5から3時間である。回分式様式では、反応開始からすぐに攪拌を可能にするために、十分量の硫酸が2つの溶液を添加する前に攪拌混合容器中に存在してよい。] [0050] 同時(concurrent/simultaneous)混合様式は、カルボカチオン溶液の分解が開始する温度(60℃を超える)より十分に下の温度で、工程(a)より得られるカルボカチオン含有溶液を維持することを可能にするので、有利である。] [0051] さらに、同時(concurrent/simultaneous)混合は、ほとんど瞬時的な生成物形成を可能にするので、全体的なまたは局所的な発熱温度の急上昇による副生成物及び/または分解の形成を避けるかまたは最小化させる。かかる制御は、急速な攪拌が可能であり、全体で少量の化学物質が処理される実験室規模では関係がないかもしれない。しかし、かかる制御は、品質及び安全性の両方の観点から、工業的規模での生産には大いに関係する。] [0052] 関連効果の概要 本発明に従う方法は、何らかの事前の追加の精製工程なしで、水性HClで単純加水分解を例えば利用することにより、メマンチン塩酸塩へと直接変換されるのに十分に純粋である、中間体としてのN-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタン(NFORM)を含む粗生成物へとつながる。] [0053] 概して、本発明は、有害な化学物質の使用を最小化させる1,3-ジメチルアダマンタンから出発するN-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンを製造するための改良方法を提供する。] [0054] 本発明の方法は、また、大過剰量の化学物質が避けられるので、メマンチンまたはその中間体生成物の製造の間に生成する廃棄物及び/または未利用の化学物質量を最小化させる。これは、収量を犠牲にすることなく、先行技術の方法と比べて選択性及び純度を改良させることで成し遂げられる。] [0055] さらに、実験室規模で作用させる先行技術(WO 2007/101536)の方法に反して、本発明に従う方法は、高収量及び高品質の両方を提供することにより、工業的スケールで即座に適用できる。] [0056] 中間体生成物であるNFORMのメマンチンへの変換 NFORMを製造するのに加えて、本発明は、また、中間体生成物であるNFORMを医薬品グレードであるメマンチンへと変換させることに関する。これに関して、第3の工程、すなわち工程(c)、すなわちワークアップ(working-up)工程が必要となる。] [0057] 本発明の一実施態様に従って、変換を達成させるために、酸中の中間体であるN-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンを水で希釈して、最小量の適切な溶媒で抽出する。本発明のさらなる実施態様に従って、(gで測定される)1,3-DMA1重量部あたり、(mlで測定される)1から6体積部の溶媒が、使用される。] [0058] ] [0059] 「適切な」溶媒は、強酸性媒体に相溶性がなければならない。適切な溶媒はハロゲン化溶媒(例えばジクロロメタン)、エーテル溶媒、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素である。本発明の一実施態様に従って、ジクロロメタンが使用される。] [0060] 本発明の一実施態様に従って、洗浄後、有機溶媒からの、特にジクロロメタンからの水への溶媒交換を実施し、生成物を塩酸水溶液で加水分解させてメマンチン塩酸塩としてもよい。かかる発明の実施態様において、中間体の単離または精製工程のいずれもが必要とされない。] [0061] 最終的なメマンチン塩酸塩を、公知の「active pharmaceutical ingredient」(API)仕様に適合した純度で得る。工程(a)及び(b)、または工程(a)、(b)及び(c)の範囲にある本発明の方法は、実験室規模で実行可能であるのみならず、工業的製造条件にまでスケールアップした場合にも優れた結果を得られることが証明されている。] [0062] 以下に、本発明は非制限的実施例を用いてさらに例示される。] [0063] [実施例1] 300g (1.83モル)の1,3-ジメチルアダマンタン(1,3-DMA)及び900mlの96%硫酸(16.2モル)を混合させて、0℃から5℃までに冷却させる。] [0064] 激しい攪拌下で、温度を0℃から5℃の間に維持しながら、84ml (1.20モル)の65%硝酸を4.5時間以上の時間にわたって添加する。攪拌をその温度で一晩続ける。] [0065] 55-60℃に事前に加熱した、96%の硫酸(150ml)が事前に入っている容器中に、この溶液を、180mlのホルムアミド(4.53モル)とともに同時に添加し、2時間以上にわたって、内部温度をT=55℃-60℃に維持する。] [0066] ホルミル化の完了後、混合物を5℃まで冷却し、25℃以下に温度を維持しながら、水(720ml)、30%アンモニア水(480ml)及びジクロロメタン(900ml)を含む、冷溶液(0℃)中に急冷させる。水性酸性層を450mlのジクロロメタンで再抽出する。組み合わされた有機層を600mlの水で3回洗浄する。最後の洗浄で、pHをアンモニア水を用いて8から9へと補正する。N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンを、次の工程に使用可能である、ジクロロメタン中の溶液として得る。溶媒を除去することにより、360gのN-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタン(NFORM)(収率95%)を得る。GCにより測定された純度は98%である。] [0067] [実施例2] この実施例では、メマンチンHClのために実施例1で記載した手順に従って得られる中間体生成物であるNFORMの加水分解について記載する。] 実施例 [0068] ジクロロメタン中のN-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタン溶液を濃縮し、水(1330ml)を導入する。37%の塩酸(990g)を添加し、混合物を2から3時間、約100℃まで加熱する。懸濁液を得る。反応混合物を10℃以下まで冷却させ、生成物であるメマンチン塩酸塩をろ過によって単離し、水及び酢酸エチルで洗浄する。湿った生成物を真空下で乾燥させて、320gのメマンチンHClを得る(全体的なモル収率81%、純度99.7%)。]
权利要求:
請求項1 以下の工程を含む、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンの製造方法:(a) 1,3-ジメチルアダマンタンを濃硫酸及び濃硝酸を含む酸混合物と反応させる工程であって、gで測定される1,3-ジメチルアダマンタン1重量部あたり、mlで測定される1から6体積部の硫酸を使用する、工程;(b) 工程(a)から得た脱プロトン化1,3-ジメチルアダマンタン1モルあたり1から5のモル当量に変化する量のホルムアミドを、工程(a)から得た溶液と反応させて、N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンを得る工程であって、ここで、工程(b)において、ホルムアミドのモル量に対する、全酸、すなわち硫酸のモル量及び硝酸のモル量をあわせたもののモル比が、少なくとも1.5である、方法。 請求項2 工程(b)において、温度が少なくとも50℃である、請求項1に記載の方法。 請求項3 ホルムアミドのモル量に対する、全酸、すなわち硫酸のモル量及び硝酸のモル量をあわせたもののモル比が2:1から5:1の範囲にある、請求項1または2に記載の方法。 請求項4 濃硫酸が90重量%から98重量%の濃度範囲において存在するか、または濃硝酸が60重量%から70重量%の濃度範囲において存在するか、またはその両方である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。 請求項5 工程(a)が-10℃から50℃の温度で実施される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。 請求項6 mlで測定される3から5体積部の硫酸が、gで測定される1,3-ジメチルアダマンタン1重量部あたりに使用される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。 請求項7 工程(a)における硝酸が、1,3-ジメチルアダマンタンに対して、0.5から2モル当量の範囲で、または0.6から0.8モル当量の範囲で使用される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。 請求項8 工程(b)において、1.5から3モル当量のホルムアミドが、工程(a)から得られた脱プロトン化1,3-ジメチルアダマンタン1モルあたりに使用される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。 請求項9 工程(b)の反応温度が50℃から65℃の範囲に維持される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。 請求項10 工程(b)における2つの溶液の混合様式が、工程(a)から得られたカルボカチオン溶液とホルムアミドの両方の、同じ反応容器中への所定時間にわたる同時または平行添加である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。 請求項11 回分式様式において、または連続フロー方法によって実施される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。 請求項12 100キログラム以上のバッチにおいて実施される、請求項10に記載の方法。 請求項13 中間体N-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンの製造のための請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を含み、さらに前記中間体を塩酸水溶液で加水分解させてメマンチン塩酸塩とする工程を含む、メマンチンの製造方法。 請求項14 アルツハイマー病、緑内障、オピオイド依存症、全身性エリテマトーデス、鬱病、強迫神経症、耳鳴り、神経障害痛または広汎性発達障害を治療するための医薬における活性成分としての、メマンチンの製造のための、請求項1から12のいずれか一項に従って得られるN-ホルミル-1-アミノ-3,5-ジ-メチルアダマンタンの使用。
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